母の生い立ち(4)
養父母の離婚で
小学校中学年で再び養子に出された母。
母から聞いた話で私がうっすら覚えているのは
本当は養父は母を引き取りたかったのに
そうさせてもらえなかったという話。
となると、離婚の原因は
養父側にあったのかもしれない。
豊かだった養父母の暮らしは
おそらく養父の稼ぎがよかったからだろう。
離婚してシングルマザーとなった養母は
養子である母をあっさりと手放した。
昭和20年代の話しである。
もし離婚の原因が夫側にあったとしても
慰謝料だなんだという話はなかったのかもしれない。
生きる道を探す中での
どうしようもない決断だったのかもしれない。
でも、もし母が養子でなかったら?
もし母が実子だったら
どんなことをしてでも
自分の力で育てていったのではないか。
子の幸せを願い
よりよい人生を願い
泣く泣くわが子を手放すという親もいるとは思う。
養父母の本当の思いはきっとそういうものだったと
母は一縷の望みを抱いていたはずだ。
それは後々の母の行動からわかる。
しかし、それは幻像だった。
ずっと後になって分かることだが。
子供ができないから、養子をもらう。
離婚したら放り出す。
そういう養父母だったのだ。
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