誰にも言えない

ぐずぐずの引きこもりの私。いつからこうなったのだろう。誰にも言えないから書きます。

暴走する私

先日、皮膚科で3回目の診察を受けてきた。


突然の蕁麻疹発症から3週間が経った。症状は相変わらずだが、ある程度、諦めが出てきた。ネットで検索すると、ひどい症例は山ほど見つかる。私のは大したことはないのだと思う。思うようにしている。


診察中、私は、自分が更年期年代で、免疫が弱っていることがこの蕁麻疹を引き起こしたのではないかと思う、というようなことを言った。すると医者は意外なことを口にした。


「それは逆ですよ、蕁麻疹は、からだの免疫反応ですから、むしろ過剰に働きすぎている結果です。」


何?言われてみれば、確かにそうだ。私は大きな思い違いをしていたようだ。


免疫が弱っていないと言われて、一瞬、うれしいような気がしたが、実際はうれしがるようなことではない。過剰に働きすぎるのも、免疫の異常。これは結局は、老化から来ているのでは?ブレーキとアクセル、どちらが効いても効かなくても、うまくいかないのだ。


コントロール不能状態の車で、体の中を暴走している小さな私を、なぜか想像してしまい、おかしくなる。1ヶ月症状が続くと、原因が分からないまま慢性蕁麻疹という診断になるそうだ。少し気を抜いて、こんな変なことでも想像しておかしがるくらいが、ちょうどいいかもしれない。

男脳、女脳

夜中に痒みで目が覚めた。両腕と両腿が、まだらに腫れている。半分寝ぼけた意識の中で、掻いてはいけない、と必死に思いとどまり、気休めに手のひらで擦る。ここに蕁麻疹がでたのは初めてだ。痒みと戦いながらも、直に眠りに戻った。


翌朝、そのことを夫に話した。すると「別の病院へ行ったら?」と言う。その返答にがっかりした。


蕁麻疹は原因特定が難しいことは、医者にも言われているし、自分でも調べてわかっている。15年前の蕁麻疹も、回復するのに年単位が掛かった。別の病院へ行ったからといってどうなるものでもない。夫にもそういう話はしている。


そもそも「昨晩、痒みで目が覚めてしまったよ」ということを、ただ聞いて欲しかっただけだった。返事としては「そうだったんだ」だけでもよかった。「その後眠れたの?」とか「それは大変だったね」とか、もし言ってくれるなら嬉しいけれど、そこまで望んではいない。


「別の病院へ行ったら?」と言われると、今、私が通っている皮膚科にダメ出しされた感じがするし、私ができることをしていない、その結果、痒みが出るんだから仕方がない、と言われているような気がしてしまう。


もちろん夫にはそんなつもりはないだろう。論理的思考で、解決策を導きだそうとする男脳のなせる業だろう。夫が出かけた後、しばらくやめていたチョコレートを口にした。ひとつ、ふたつ、みっつ、と口に入れる。アーモンドの入った私の好きなチョコレート。蕁麻疹とは関係ないかもしれないが、刺激物は控えていたというのに、がっかりした私の女脳の感情がそれを止められない。

悪しき習慣から脱却

蕁麻疹が出るようになって私の生活は一変した。図らずも、悪しき習慣から脱却したのだ!


何度も書いたことがあるが、私は、平日の朝、家族を送り出した後、また正午近くまで寝てしまうという、とても人には言えない悪習慣から抜けられずにいた。


→ 悪習慣


それが、この蕁麻疹のおかげで、二度寝していられない状態になったのだ。横になると、耳や首が枕に当たり、その接触をきっかけとして、また蕁麻疹が出るのではないかと気が気ではなく、また実際に違和感を感じるので、とても寝る気になどなれない。それどころか、夜、就寝するまで、専業主婦の特権である、ちょっと横になることすらしなくなった。


寝る前に、眠気を伴う抗ヒスタミン薬を飲んでいるせいか、または、人並の昼間の活動が効いているのか、以前より寝付きもよく、睡眠も深く感じる。


思わぬ副産物に、素直には喜べないのだが、痒みにイライラしてばかりの毎日に、少しだけ良いこともあったじゃないかと、自分に言い聞かせている。

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尊い日常

相変わらず、蕁麻疹に苦しんでいる。ブログも書けないほど、精神が落ち着かず、疲れている。たかが痒み、されど痒み、だ。


台風の被害で苦しんでいる方々がいる。病気や怪我で痛い思いをしている人々がいる。私のは、たかが痒みではないか。そうだというのに、私はなんて弱くて横柄な人間なんだろうと思う。


息子が元気に学校から帰ってくる途端、私は小言を言う。笑顔も作れず、言わなくてもいいようなことまで言う。痒みでイライラしているからだ。蕁麻疹は、息子のせいではないというのに。


夫が笑顔で仕事から帰ってきても、私はそれに明るく答えることができない。眉間にしわを寄せた顔で、まるで夫を責めているみたいに。痒みが引かないのは、夫のせいではないというのに。


息子が元気に帰ってくる。夫が笑顔で帰ってくる。それだけで、十分、幸せでありがたい尊い日常だ。痒みがそれを忘れさせてしまう。気を付けないといけない。